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 甲板に出て来たルーティの呟きに対するスタンの疑問に、ジョニーが答えた。

 武器を構える船員達を見遣り、小さく溜息をつく。


「ティベリウスを崇める奴も、少なからず存在するだろう。だから敵であるモリュウ領に捕まるくらいなら潔く……ってのが、客観的に物事を見られない奴のやり方さ」

「そんな……死んだら全然、意味無いのに……」

「……かもな」


 人間の戦いに身を投じるには、彼は物事を知らなさ過ぎる。だがだからこそ、ハッキリと“それ”を言う事が出来るのだろう。

 少々離れた場所で話に耳を傾けていたセシルは、心の何処かに不透明な何かを抱いた。


「リオン殿、我々は先ず城への道を開きます。先程お話した通りに進んでいただければ、最短でティベリウスの下に行けるでしょう」

「間違無く、ティベリウスは玉座に居るんだな?」

「ハイ、奴の性格を考えれば間違は無いでしょう」

「そうか……国内にグレバムが居るなら共に居る確率が高いだろうから、真っ直ぐ玉座で良いな……」


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bkm

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