外に出ると、入れ替わる様にしてリオンが屋敷に入って行った。
やっぱり、と思っているとルーティから声が掛かる。
「ねェ、アンタさ、あのリオンと付き合い長いの?」
「そうだね……私は天涯孤独の身でね、ある日ヒューゴ殿に拾われてリオンの相手をする様になったんだ。彼が11くらいの時だったかな?」
「ふーん……アイツ、かなり性格悪くない? 取っ付きにくいって言うかさ、昔からそうなの?」
「まさか、昔はもっと子供だったよ。所謂反抗期ってヤツじゃないかな? ああでも滅多な事言わない方が良いよ、ホント容赦無いから彼は」
それらしい理由を並べセシルは忠告し微笑を浮かべた。
そこでふと、ルーティのティアラを見つめているマリーの姿が眼に入る。
「……マリー、もしかして可愛い物が好きなのかい?」
「ああ、好きだ」
「猫とか見つけると追い掛けて行っちゃうのよ、ふっと居なくなるから困るのよね」
「ヘェ……猫、私も好きだから気持ちは分からなくはないな」
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bkm
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