「もしかしたら、ジョニーはソーディアンの声が聞こえていたんじゃないかな?」

《え? でも、今は聞こえていないみたいだけど……》

「ほら、たまに聞くだろう? 子供の頃に見えていたモノが、大人になったら見えなくなった……とか」

《つまり、大人になったら聞こえなくなった……って?》


 一見不可解に思える話だが、ソーディアンの声が万人に聞こえない事を考えると納得が出来る。

 ソーディアンを作った“彼女”なら何か分かったかもしれないとシャルティエは思う。同時に、言っていないだけで既に分かっていたかもしれないとも。


《まあ、色々あっなしなァ……》

「何か言った?」

《んー、ちょっと昔の事を思い出しただけ》


 そう言った直後、セシルは胸を押さえた。また体調が悪くなったのかとシャルティエが心配すると、彼女は微笑を浮かべる。


「大丈夫、私もちょっと、昔の事思い出しただけだから……」


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -