「ジョニー!? お前、どうして……」
「何時もの気紛れさ。リアーナは既に助けたから、安心しな」
彼の死には意味があったのだろうか。
“意味の無い死”程、不必要なモノは無い。死さえも活用しなければ、勝利なんて得られはしない。
「セインガルド王国客員剣士リオン・マグナスだ。早速で悪いが黒十字艦隊を出してもらいたい、話は追々する」
「俺からも頼むよ。コイツ等は信用出来る、きっとティベリウスを何とかしてくれるだろう」
「……分かった、急いで伝令を出そう」
だが同時に思うのは、死に意味を求めようとする己への嫌悪感。
何故それを抱いているのか理解出来ず、頭の中の何かにヒビが入る。
「セシル、トウケイに着いてからの行動順位を――」
そんなモノは自分じゃないと、何かが否定する。
ならば、誰だと言うのか。自分じゃなければ、此処に存在する意味は。
「――セシル!?」
崩れ落ちた身体に皆が集まった。
「セシル」
意味なんて。