何時も通りの彼女にルーティは脱力しながらも安心し、アトワイトを構え直す。

 未だ誰も動き出していないが、戦闘は既に始まっていた。


「退く気は無いのだろうな」

「あったら此処には居ねェだろ」

「――正論だな」


 セシルを除く前衛が走り出し、数で攻めてくる兵士の足を止める。

 バティスタの相手はセシルとルーティとジョニー、そしてフィリア。


「アイツ、お前さんの同僚かい?」

「……でも、決別してしまいましたから」


 覚悟を決めたフィリアの眼を、ジョニーは見る。

 惨いモノだなと、感じながら。


「神の眼の力を得た気分はどうだ?」

「イイ気分だぜェ? グレバムが虜になるのも分かるってモンだ」


 セシルとバティスタが走り出し、刃を交えた。

 交えて実感する、前回との違い。


「推測だけど、運が良ければグレバムの寝首を掻いたり?」

「運が良かったら、なァ?」


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bkm

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