「災難だったなリアーナ」

「いいえ、あの人に比べたらこんな……。フェイトは、未だ捕らえられといるのね……?」

「ああ、アイツの居場所も大体は分かってるつもりだ」

「そう……そちらの方々は?」


 見慣れない若者達の事について訊かれたジョニーは、数秒程言葉を選んだ後笑顔で答えた。


「それは追々にしようぜ。ただ、味方には違いないから安心してくれ」

「貴方がそう言うなら、分かったわ」


 全く疑う事無くリアーナは頷き、リオン等の前に立ち頭を下げる。

 そして、至極真剣な声色で訴えた。


「どうか、夫を……フェイトをよろしくお願いします」

「分かっている、改めて言われるまでもない」


 素っ気なく返すリオンを、ジョニーは楽しそうに見ている。セシルはそれに気付いているが、その理由は分からなかった。


「リアーナ、取りあえず城から出たらどうだ」

「それは出来ないわ、フェイトは未だ捕らえられているもの」


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bkm

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