「危険な任務、なのよね……?」
「任務は常に危険なモノさ。……でも、今回は特に危険だろうね」
「そう……」
眼を伏せマリアンは小さく息をつく。きっとそれは、心配から来るモノ。
「心配しないで、もしかしたらすぐに片付くかもしれないし、彼と一緒にちゃんと帰って来るよ、約束する」
「セシル……そうね、貴方達の留守を護るのが私の役目。貴方達の無事を信じて役目を果たすわ。
――だから、コレを持って行ってほしいの」
微笑を浮かべマリアンが手渡したのは、それぞれ少々デザインの違うシルバーのネックレスが二つ。
理由を訊く為セシルが顔を上げると、マリアンは質問される前に話し始めた
「銀は魔を、厄を払うと言われているわ、だから御守りにと思って用意したの」
「マリアン……もう一つはエミリオにって事だね?」
「ええ、先に行ってしまったから渡してもらえると嬉しいわ」
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bkm
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