皆はリアーナが監禁されている牢へと急ぐ。
「なっ、貴様――」
巡回していた兵士をセシルが素早く片付け、大胆に彼等は進んでいく。
その間、ジョニーが戦線に立つ事は無かった。
「牢の前に二人、か……」
「じゃあ、お得意のやり方でいこうかな」
牢部屋の前でセシルはタイミングを見計らい、先程敵から奪った小刀を見張りの兵の死角へ投げる。
「ん? 何だ?」
「小刀? お前のか?」
「いや、俺のは――」
そこから先の言葉は無く、二人は崩れ落ちる。
牢を見ると、驚いた表情の女性が此方を見ていた。
「ジョニー!? どうして……!」
「なに、ちょっとした気紛れさ。無事みたいだな、リアーナ」
「え、ええ……」
状況を飲み込もうと女性、リアーナ・モリュウは深呼吸をする。その間に臣下が牢の鍵を破壊した。
大分落ち着いた後、彼女は牢から脱出する
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