「私達の他に誰か居るのは間違い無いね」

「ジョニーさんかな?」

「そうだね……もしそうだとしたら――」


 彼が敵から刀を手放させ、一撃で気絶させた事になる。

 ただの護身術だとしても、鮮やか過ぎる気がした。


「とにかく進むぞ。先ずは人質になっているリアーナの救出だ」

「そうですね、リアーナ様が捕らえられている場所の見当はついていますから、手短に行きましょう」


 彼の案内の下、リアーナ・モリュウが捕らえられている筈の牢へ最短ルートで向かう。その所々で、同じ様に兵士が倒れていた。

 先に侵入した人間も、牢へと向かっているのか。


「リオン、どう思う?」

「侵入者が発見されたら城全体に知らせが行く筈だ。しかしその様子が無い所を見ると、その暇を与えずに仕留めている。
 コレがジョニーの仕業なら、奴は……」

「だよね……」


 大分進んだ所で、短い呻き声が聞こえた。

 足音を立てずに皆は進み、曲がり角の先を確認する。


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bkm

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