恐らく何か思う所があったのだろうが、セシルは敢えて追求しなかった。
確かにジョニーの動向は気になるが此方も急ぎの身、リオンは立ち上がる。
「とにかく、僕達はフェイト・モリュウの救出を最優先に行動する。
ティベリウスに僕達が此処に居ると知られた以上、グレバムはモリュウには居ないだろう。まだ国内に居るとしたらトウケイ領……居ないとしてもティベリウスがセインガルドに敵意を持つ以上、領内には一度入る必要がある」
「その為には、トウケイ軍を抜ける必要があるね」
「ああ、その為にフェイト・モリュウが指揮する黒十字艦隊が必要だ。何としても、モリュウ城を押さえる」
やるべき事は見えた、後はそれを現実にするだけ。
皆は気持ちを新たに立ち上がる。
「私が城への抜け道を案内します、表の小舟に乗ってください」
臣下の支持で皆は外へ向かったが、セシルが最後尾の彼に声を掛けた。
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bkm
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