「ああでも、私も君に心配掛けてるから説得力無いか……」
先刻のスタンとルーティのやり取りを思い出し、自嘲気味に笑う。
リオンにはそれが、非常に無理をしている様に見えた。
「空は……あんまり見えないか」
「本当に、空が好きだな」
「うん……」
好き、ではない事は知っている。
執着、ともまた違う様な。
「やっぱり、ダリルシェイドから見た空が一番かな」
「何故だ?」
「んー……分からないかな」
しかしダリルシェイドからの空には何故か、思う所がある。
その理由は、やはり分からないままだが。
「大事な人の為に命を賭けられるのは、凄い事だよね」
「ああ……そうだな」
少年も同じ。
しかし彼女は違う。
「人間の、強さだね」
私は“人間”なのだろうか。
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bkm
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