母体は再生を始めるが、フィリアはその隙にクレメンテを掲げる。


「ホーリーランス!」


 召喚された複数の光槍が、母体を貫く。

 そこに、リオンの一撃が重なる。


「デモンズランス!」


 相反する闇の槍が母体に最後の断末魔を上げさせ、身体を崩壊させた。


「――っしゃあ!」


 スタンがガッツポーズをし、マリーとハイタッチをする。他の面々も、戦闘終了に息をついた。


「やっと出られるわ……」

「お疲れ様、色々とね」

「うう……このストレスは、全部グレバムにぶつけてやるわ」


 意地悪な笑顔をルーティは見せる。

 皆は武器を収め、出口に向かい歩き出した。


「うわ、結構眩しいなー」

「だけどもうすぐ夜が来るね……、どうする? 街までなら今日中に着くけれど」

「トウケイ軍の中に居る間者が、街に入れる様に手引きすると言っていたが……」

「今は信じて乗るしかない、か。眼を慣らすついでに少し休んでから行こうか」

「ああ」


prev next

bkm

[back]

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -