大分明るくなってきた所で、皆は足を止めた。


「だね……」

「……親玉だな」


 立ち塞がるは巨大なモンスター。特徴からして、途中で襲い掛かって来たモンスター達の母体の様だ。

 鳴き声にも、聞き覚えがある。


「出口で待ち伏せとは、頭が良いな」

「感心してる場合じゃないでしょっ。明らかに向こう、やる気満々じゃないの……!」


 倒せば良いのは分かっているが、色んな意味での精神的披露にルーティは投げやり気味に言い、アトワイトを握り締めた。

 スタンとリオンが最前線に立ち、彼等もソーディアンを構える。


「なあ、アレが卵産んでるとしたら、オスが居るんじゃないか」

「いや、あの手のモンスターは母体一匹で繁殖出来るだろうな」

「というか、あの小さい方の集合体って感じかな。もしそうなら、一気に全部位倒さないと再生するかもしれないね」


 セシルの説明に、ルーティが詠唱を始める。

 とにもかくにも、この忌まわしき場所から出たいらしい。


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bkm

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