そこでアトワイトが、新たな意見を出す。
《カルバレイスで、何か見つけたのかしら》
《……確かに、彼処にはあの時の“跡”は残っているだろうな。だが要であるそこに住む人間達は非常に無気力で、“アレ”に関する知識は無かった様に思えるが》
《“跡”もガラクタばかりで、かなりの知識と技量と肝心のエネルギーが無きゃ活かせられる物じゃないし、手記や言伝てじゃあ限界があるだろうしね。
でも、確かにカルバレイスって土地柄は怪しいかなァ》
《ふむ、神の眼の奪還が済んだら、そこの所も詳しく調べなくてはいけないの》
ソーディアン達の会議は平行線のまま終了する。
その間に人間達は、非常に僅かだが光を感じていた。
「あ、もうすぐ地上じゃない?」
「そうだな、あれから何も無くてよかったよ」
ルーティとスタンがやれやれと息をつく。
セシルは苦笑していた。
「確かに、あんな事は二度とゴメン――」
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bkm
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