「ルーティって、何でそんなに金を集めるんだ？」
「そんなの、お金が好きに決まってるからでしょ？ じゃなきゃ命賭けないわよ」
「そう、なのか？」
返答に納得していないのか、スタンの言葉には疑問の意が込められる。
「何よ、まだ何か文句あんの？」
「そうじゃないけど、何か……何て言うのかな、すっごい真剣、じゃおかしいか。
んー……時々、大事そうに財布握り締めてるだろ？ ただ金が好きな様には見えなくてさ」
「べつ、に……せっかく貯めたお金が無くならない様にしてるだけよ」
僅かに動揺が見える声。
スタンは気づいていないだろうが、質問を続ける。
「ルーティさ、貯めた金って何に使ってるんだ？」
「それは……そりゃあ、豪遊したり、女らしく服とか色々買ったり――」
「へぇ……じゃあ神の眼を取り返したら、報酬でまた豪遊？」
「……そうね」
今度は微妙に苛立ちが見えた。
青年の言葉は、無意識に本質を見当てているらしい。
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bkm
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