知りたい事は大筋知る事が出来、三人は集合場所に決めていた宿の裏手を目指す。
その途中、ルーティがセシルを見つめ言った。
「アンタ、すっばらしい役者ね」
「そうかい? まあ、上層相手に媚び売るのも大事だからねェ……職業病かもね」
「アタシには縁遠い話ね」
《貴女、誰が相手でもガンガン行くものね》
アトワイトの指摘に何故かルーティは得意そうに胸を張る。
セシルとマリーは笑い、目的地に到着した。
「セシル」
暫くしてリオン等もやって来て、二組はそれぞれ得た情報を伝え合う。
「簡潔に言えば、トウケイ領主のティベリウスとやらがモリュウに侵攻し、モリュウ領主のフェイトとやらを捕らえ港を封鎖した、と」
「ん、知ってる」
「あー、そっか……町はこの話で持ちきりかもしれないしね……。しかも私達はそれより先の情報は無しって事で」
更なる情報をリオン等に話を振ると、彼等は何故か互いの顔を見ていた。