日の出と共に皆は行動を開始した。

 二手に分かれ時間差をつけて町に入り、情報収集を始める。


「確かに、アタシ達からみたらかなり変わった文化ね」

「可愛い……」

「キモノだね。胸が無い方が綺麗に着れるとか聞いたけど、本当かな」

「女の敵みたいな服ね……」


 人の多い場所に辿り着いた女性三人は、何処と無く世話しない町人にセシルが声を掛けた。


「あの、この領は今どの様な状態で……」

「え……ああ、もしかして、モリュウの人かい?」

「は、はい」

「女の子だけで、大変だったろうねェ……領主のフェイト様が、ティベリウスに捕まってしまったんだってねェ……」


 声色から察するに、フェイトが“善”でティベリウスが“悪”だろう。

 セシルは芝居を続ける。


「フェイト様が……!? それは、何時の事ですか……?」

「アンタ達知らない……そうか、アンタ達が出た後に……」


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bkm

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