「この人数で動いたら目立つかもな……、二手に分かれた方が良いかもしれないね」

「そっかー……セシルって凄いな」

「何がだい?」

「次々に案が思い付く所だよ。俺だったら普通に訊いちゃうだろうし」


 裏表の無い素直な感心。

 セシルは軽く笑い、話を再開した。


「どう分けようかな。私とリオンは別になるのは必然って事で――」

「アタシ、マリーと一緒がいいわ。またどっか行かれたら困るし」

「それもそうだね……。フィリアは、スタンと一緒でいいかい?」

「えっ、あ……は、はい、喜んで」


 月明かりだけが頼りなのでハッキリは見えないが、頷くフィリアは何処か嬉しそうだった。

 ルーティは予めマリーに注意をしており、話は進んでいく。


「じゃあルーティは私と、スタンはリオンと、でいいかな?」


 賛否を問うと、皆は賛成の意を示した。勿論、リオンも。


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