緊張感の無い会話だが、それはこれから起こるであろう戦いに力が入り過ぎない様にする為。
イレーヌは、そんな少々和やかな雰囲気の部屋に戻り、皆を皆に案内する。
「いいかスタン! フィリアさんに何かあったら、この俺様が許さねェからな!」
「ああ、任せろ!」
港には見送りに来たらしいコングマンが居り、何故かスタンに檄を入れていた。
と思いきや、フィリアの前に方膝を付く。
「フィリアさん、貴方と共に行けない自分をお許しください……!」
「あ、えっと……コングマンさんは、この街に必要な方ですから、気になさらないでください」
「おお、なんとお優しい言葉……!」
そして彼は、再びスタンに向き直る。
「忙しい男だな」
「暑苦しいとも言うわね」
マリーとルーティが感想を述べている傍で、リオンとセシルがイレーヌと挨拶を交わす。
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