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「うん……、じゃあ船の手配をしてくるわね。それまで休んでて」


 イレーヌが部屋を出て行き皆が一息ついていると、不意にスタンが疑問を口にした。


「グレバムの目的って、一体何なんだろ」

「そりゃあ……世界征服、とか?」

「でも、それなら、モンスターを操って各首都を落としてしまった方が早いのでは……」

「確かに、神の眼を奪った後、ダリルシェイドには何もしなかったな。
 奇襲なら大打撃を与えられた筈だし、世界的にも中心都市であるダリルシェイドが落ちれば、各地が動揺して更に落としやすくなるだろう」


 どうにもグレバムの行動には疑問点が多い。神の眼という巨な物体を運んでいるとなると、何の計画も無く転々としているとは考え難いが。


「グレバムの目的か……、ディムロス、何か心当たりは無いのか?」

《残念ながらな。奴が何処まで神の眼について知っているかで、目的を絞れるかもしれんが……》


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bkm

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