受信機を受け取りセシルが確認すると、リオンの言葉は正しい事が分かった。
もっとも、分かった“フリ”だが。
「アクアヴェイルは、今は鎖国中で外国の船は近づけない筈では……」
「だけど近づけるのだとしたら……、答えは一つかな」
スタンは首を傾げているが、他の者達は分かっているらしくそれぞれ神妙な面持ちを見せる。
そこでリオンは、敢えて言葉にした。
「アクアヴェイルはグレバムと繋がっている、というのが妥当だな」
「え、何でだ?」
「アクアヴェイルは他国と全く交流が無い上に、一隻たりとも船を入れさせない鎖国状態でね。
なのにバティスタがアクアヴェイルに入れるという事は、その上司であるグレバムはあの国のトップの下、何らかの権利を持っている筈なんだよ」
「あ、なるほど」
セシルの説明に納得し、スタンは大きく頷く。
ただリオンは浮かない顔をしている。
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bkm
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