「この件はヒューゴの案を採用する……セシルを呼べ」


 国王の指示に一人の兵が謁見の間を去った。

 それから数分程でセシルは現れ、口を紡ぐリオンの隣に立つ。


「お呼びでしょうか」

「うむ……王国客員剣士リオン・マグナス、セシル・オルグレンの両名に命ずる。
 そなた等が捕らえた者達を連れ、ストレイライズ大神殿に向かい神の眼の安否を確認するのだ。失われていた場合は、全力を持ってこれを取り戻せ」

「はっ」


 二人は同時に任を受け入れた。

 ヒューゴがほくそ笑んだのをセシルは見る。


 謁見の間を後にしヒューゴとリオン、セシル、監視対象達が城の正面入口の近くで声が掛かった。

 眼鏡を掛け、白衣を来た研究員が大きめの箱を持ち笑みを浮かべて彼等に歩みよる。


「やあやあ、囚人監視用の装置でしたよね。こんなに早く使える日が来るなんて嬉しいなあ」

「相変わらず元気だね、レイノルズ」


 セシルにレイノルズと呼ばれた青年は照れ、笑う。



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bkm

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