翌日は、朝から騒がしかった。

 何でも、フィリアがバティスタに朝食を運んだ所、部屋の鍵が開いており、彼の姿が無かったらしい。


「あ、やったの私だよ」


 皆が集まった所でセシルが自白した。

 理由を求められると、リオンが彼女の代わりに話し始める。


「ティアラには発信器が付いているのを忘れたのか?」

《なるほど……奴を泳がせたわけか》

「そういう事だ。奴は簡単に口を割らんだろうからな、時間のロスも最小限で済む。
 それにさっき、港から一隻船が無くなったと聞いたからな……」


 受信機を取り出し確認するリオン。

 その間、マリーがルーティに宥められていた。


「ティアラ……」

「べつに良いじゃない、もっと可愛いの見つけましょうよ」

「ん……、だが……」

「もー……」


 可愛い物好きは筋金入りらしい。


「この航路は……アクアヴェイルか?」

「え、まさか……」


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bkm

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