とにかく結果を残しつつ早く解決したいリオンは、苛立ちを表に出し斬り進む。

 皆もそれぞれの役割で進む中、不意にコングマンが高く跳んだ。


「え?」

「イカス、ヒーーップ!!」


 所謂上空からのヒップアタックは、船の床を凹ませる。

 己の肉体を武器にする彼らしいと言えばらしい技だが、皆巻き込まれぬ様にしなければと心に誓った。


「フィリアさん、ご無事ですか?」

「ハ、ハイ……」


 船に乗る前からそうだったが、どうやらコングマンはフィリアに惚れているらしい。当のフィリアは一線引いているが。

 一体、アイスキャンディーを買いに行った筈のスタン等は何をしていたのだろうか。


「でもさ、こんな広い船しらみ潰しに捜すのも、億劫じゃない!?」

「え、リーダーだったらやっぱり船長室じゃないのか?」

「あのねェ、そんな在り来たりなねェ……」


 ルーティはそう言っていた。


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bkm

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