「あ、アレかな」
港から船に乗り、たった一隻で武装船団に立ち向かう。その中にはコングマンの姿もあった。
そしてある程度距離を詰めた所で、セシルは船団の奥に居る一際大きな船を指差す。
「よし、スピード上げますよ! しっかり掴まってくんな!」
腕に覚えのある操縦士が、宣言と共に船のスピードを上げた。
進む最中に敵船からの攻撃があったが、いとも簡単にかわしてみせる。
「うわ、すっげー揺れるなー」
「……くっ」
緊急事態という状況故、身体に大した症状は出ていない。しかし、全く問題無いと言われたらそうでもない。
そんなリオンを気にしつつ、セシルは敵船の攻撃を読み指示を出す。
「うし、船をつけますよ!」
目的の敵船に横付けされ、船に船員を残し皆は敵の懐へと飛び込む。
すぐに、武装した敵船員達はやって来た。
「何人で来ようが、雑魚は雑魚だという事を教えてやる」
prev next
bkm
[back]