「イレーヌ様! 沖合に旗の上がってない武装船団が!」

「武装船団!? 次から次に一体、……!」


 次から次に、もしもそれらが全て繋がっていたら。


「イレーヌ、武装船団を叩く。船を出してくれ」

「……分かったわ。貴方、一番速い船を用意して」

「わ、分かりました!」


 青年が港へと走っていく。

 次の目標が定まった皆も、急いで港に向かった。


「武装船団って事は、向こうは船が沢山あるんだよな? 全部相手にしてたら大変じゃないか?」

「そうだね。だから狙うのは、敵をまとめている敵将一人に絞ろう。増援が来ても厄介だし」

「敵将が居る船って、見ただけで分かるのでしょうか?」


 フィリアの疑問に答えたのは、真剣な眼差しで見えてきた海を見つめるマリー。


「いざという時早々と戦線離脱する為に、一番装備がしっかりした船に乗ってる可能性が高いだろうな」

「そうそう、己の力を見せつけるって意味でもね」


 標的は皆完全に一致した。

 あとは、


「さあ、行くぞ!」

「ああ、行こうか」


 遂行するだけ。


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bkm

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