中は既に、闘技場の闘士や警備員達がモンスターの討伐を開始していた。見知ったモンスター故か、彼等の行動は速い。

 そのおかげで大きな怪我人は居らず、パニックは落ち着いて来ている。


「チャンピオンに続けー!!」

「おー!!」


 今、最前線に立つのはコングマン。それに続く者達に恐れは無い。その中にはやはりスタンが居る。

 彼の人望がよく分かる光景だ。


「コレなら早くカタがつくな」

「そうだね。しかし街のモンスターは何処から……」


 ルーティの治癒晶術を受け立ち上がったイレーヌに二人は声を掛け、状況の整理を始める。


「イレーヌ、この襲撃、僕達が追っている男が主犯かもしれん」

「それって……その男が、近く居る可能性があるって事……?」

「ああ、その目的が何なのかまでは断定出来ないが――」


 状況整理が進む中、スタンとコングマンが戻って来た所に、慌てた様子の青年がイレーヌに駆け寄って来た。


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bkm

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