「あ、ハズレだ」
「僕もだ」
「そっかー、残念」
食べ終わったアイスキャンディーのスティックを、傍に置いてあったゴミ箱に捨て二人は立ち上がった。
その瞬間、複数の女性の叫びが穏やかな時間を切り裂いた。
『モンスターだーー!!』
「何……!?」
「まさか……」
広場にはモンスターの姿は無い。二人は中心街へと急いだ。
「野生のモンスターが、人間がごまんと居る街を襲うわけがない……!」
「なら、原因は一つかな」
到着した中心街には、バジリスクを始めとしたモンスター達が人を襲っていた。
街の自警団が立ち向かっており、二人は剣を抜く。
「まったく、スタン達は何処に行ったんだ!」
《掃討は始めてると思うんですけど……》
「彼等が逃げるわけ、ないしね!」
人々は誘導により、街の一大施設である闘技場へと向かっている。
その援護をする為、最前線で二人は剣を奮う。
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