「……マリー、アイスキャンディー屋って何処にあるの?」

「ん、町の広場だ。此処から近いぞ」

「じゃあそこに行ってみない? アイスキャンディーってこの街の名物なんでしょ?」

「あ、俺も食べたい!」

「わ、私も……」


 気を張る事の多い任務の中、息抜きも大切だろう。

 そこでセシルが提案した。


「私が此処で待ってるから、皆行ってきなよ」

「いいのか?」

「ああ、ゆっくり休ませもらうから」

「そっか……じゃあセシルの分も買ってくるよ」

「うん、ありがとう」


 彼女の笑みにスタンも笑い、そして話に交わらないリオンに声を掛ける。


「リオンはどうする?」

「……此処でイレーヌの帰りを待っている」

「そっか、じゃあリオンの分のアイスキャンディーを――」

「いらん」


 少年は直ぐ様拒否する。


「アイスキャンディーなんて子供の食べ物に僕は興味無い」

「でも、せっかくだし……」

「僕の好みに口を出すな。さっさと行ってこい」

「そっか……じゃあ、行ってくるな」


prev next

bkm

[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -