互い理解し合える友人。

 セシルは微笑を浮かべた。


「大丈夫ですよ、スタンがイイ人だっていうのは充分理解してますから。助けてもらった事もあるし」

「そうですか……」


 彼女の言葉にバッカスは安堵し、少し驚いた様子のスタンを見る。


「スタン、馬鹿やってんなよ?」

「分かってるって、お前リリスみたいだぞ」

「うん、本望だ。んじゃ、なるべく早く帰って来いよ」


 笑顔でスタンの背中を勢い良く叩き、バッカスは軽い足取りで去って行った。

 それを見送るスタンも笑顔だ。


「スタン、彼ってリーネの?」

「ああ、幼なじみなんだ。昔から一緒に馬鹿やってさ、イイ奴なんだ」


 それを話す間も笑顔の彼に、今度はフィリアが質問した。


「リリスさんってスタンさんの妹の?」

「うん。いやー、やっぱり心配掛けちゃったなー……」

《だが、村に戻ると言い出さなかったのは感心だな》

「だって、早く捕まえないと大変な事になるんだろ? リリスやじっちゃんには悪いけど……、事情を知ってる以上放っておけないよ」


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bkm

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