良い案を貰ったとスタンは笑顔になる。
それを見て、セシルは苦笑いを見せていた。
「彼等、自分達が罪人扱いだって事忘れてるのかなァ……」
「手紙くらいべつにいいだろう。中身を確認してから、是非を決めればいい」
「お、君にしては珍しい意見」
「……フン」
大事な人に心配をかけたくないという気持ちは、リオンが一番よく知っている。
それを表にしないのは、彼らしいと言えば彼らしいが。
「私達も、マリアンに手紙書いた方が良いのかな」
「……余計、心配かけたりしないだろうか」
「あー……それは盲点だった」
プライベートな手紙は殆ど書いた事無い二人は、小さく溜息をつく。
慣れない事は、しない方が良いかもしれない。
「じゃあ、さっさと解決して、さっさと帰るって事で……」
「そうだな……」
二人は、人間関係の難しさを改めて考える。
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bkm
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