「結構、仲良さそうに見えたけれど」
「……そんな事、無い」
「そう? ……そっか、残念」
苦笑する彼女をリオンは見る。
彼女の言葉の意味が分からなかったのだ。
「私は、君に仲間が出来た事が凄く嬉しいんだよ」
《ハイハイ! 僕もです!》
「シャルティエと同じってのはなァ……」
《僕、セシルに何かした!?》
叫ぶシャルティエにセシルは笑い、茫然としているリオンを見て微笑んだ。
「人は一人で生きていけないからね……、私や君も、例外じゃない」
「だから、仲間は大切……だと?」
「うん、君はそう思わない?」
「…………そうだな」
青い海を見つめ、少年は答える。
「任務を遂行するには、仲間という存在は大切だろうな。だが僕にとってそれは二の次三の次、優先するべきモノがある」
「じゃあ、彼等を認めたって事なんだね」
「それは……うん、まあ……うーん……」
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bkm
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