舌を打ち、階段を掛け降りる。
時折階段を上って来るバジリスクを斬り捨て、最奥にあるの祭壇前に到着すると、そこは部屋を埋め尽くさんばかりのモンスターの群れが武器を奮う女性陣に襲い掛かっていた。
「コレは……、スタン!?」
不自然に置かれた石像、それは間違い無くスタン。恐らくバジリスクの石化能力によるモノだろう。
だが石化時の体勢も不自然だった。まるで、庇った様な。
「セシルさん!」
「――!」
フィリアの声で我に返ったセシルは、剣を握り直し走り出そうと身体を傾ける。
それをディムロスを止めた。
《セシル! 我を使え!》
「…………!」
彼の声に、僅かに動揺しながらも彼女は空いている手でその柄を握った。
普通の剣とは違う、大きな力を確かに感じる。シャルティエを持った事があるが、それとはまた違う。
「……覇道」
剣を鞘に収め、ディムロスを構えると刃が炎を纏った。
「滅封!」
剣の切っ先を、床に走らせる様に振り上げる。 炎は床を一直線に進み、モンスター群の一部を消滅させた。
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