「フィリアか、まさかこんな所にまで追って来るとはな」
「グレバム……、神の眼を渡しなさい! それは封印されておくべき物です!」
「フンッ、この私に意見とは偉くなったものだな」
その一言で皆は、奴に投降する意思は無い事を悟る。
シャルティエを抜き、リオンは敢えて告げた。
「グレバム・バーンハルト、貴様と問答するつもりは無い。神の眼を放棄し、投降しろ」
「ハッ、それこそくだらん問答だな。だが敢えて問おう。
コレの力を知りながら、手放す者が居ると思うか?」
「グレバムっ、世界をモンスターだらけになんかさせないぞ!」
ディムロスは言っていた、神の眼にはモンスターを創り出し、更にそれを操る事を可能にする力があると。
グレバムは笑う。
「モンスターだらけか……確かに、その様な芸当も容易だ」
《いかんっ、奴めモンスターを召喚する気じゃ!》
クレメンテが叫んだのと同時に、神の眼は禍々しい光を放ち輝いた。
prev next
bkm
[back]