先は明かりが無いのか暗く、神殿という建物に似つかわしくない違和感を感じさせる。


「この奥にグレバムが……?」

《どうだろうな、確かめない事には分からん》

「だけど、全員で行くには少々不安があるね……」


 この先に何があるのかを知る者が、パーティ内に居ない。

 団体行動は確かに重要だが、今の状況下で最悪の場合を考えると首を傾げる所。


「じゃあ、誰か一人残る? 人払い的なのも兼ねてさ」

「……そうだな」


 ルーティの案に賛同したリオンは、面々を見て悩む。

 神の眼について知っているソーディアン、及びそのマスターは必然的に地下へ行かなければならない。

 故に、残る選択肢は。


「私が残るよ。一応私も今回の責任者だし」

「……分かった、此処はセシルに任せる」


 リオンの決断は早かった。

 まあ残りの選択肢はマリーしか居ない為、当然かもしれないが。


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bkm

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