静かなセシルの一言に、リオンは再び口を閉ざし、スタンは心配そうに二人の客員剣士を見る。
「ハッキリ言っておく、コレが軍内での出来事なら君は間違い無くクビだ。規律を乱す者を置いておく程軍は優しくない、幾ら腕が立とうともね。
君は一体、何の為に今の地位に居るんだ」
「…………無断で行動したのは、早計だとは思ってる。だが、間違っているとは思わない」
彼は断言する、しかしそれに声を上げて賛同する者は居なかった。
重い沈黙の中でセシルは深く溜息をつき、思考を切り替え話を変える。
「で、何か有力な情報は手に入ったのかい?」
《うん、大分前に船が一隻この港に来て、大きな荷を降ろしたみたいだよ。その荷は首都カルビオラの方に運ばれたらしいけど……》
「カルビオラ……」
シャルティエの話を聞き、フィリアが思い出したかの様に声を上げた。
「確か、カルビオラにはアタモニ神団の神殿がある筈ですわ」
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bkm
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