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 話すフィリアの笑顔は非常明るく朗らか、何処かスタンの笑顔に似ていない事もない。

 和やかな2人の間に入るのは当然コングマン。


「おいスタン! 闘技場でのリベンジマッチの約束、覚えてるだろうな!」

「もちろんさ、修行だったしっかりやってるぜ! あ、そういえばマギーおばさんが久しぶりに闘技場に行きたいって言ってたっけ」

「……!?」


 わざとではない致命的な一撃、色んな意味でコングマンがスタンに勝てる日は来ないだろうと皆は思う。

 放心状態のコングマンを輪の隅に追いやったマリーは、持っていた布袋から手の平サイズのある物を取り出しスタンに渡した。


「デフォルメ木彫りのベア、恋愛成就バージョンだ。チェルシーのアイデアでな、地元活性化の為に新しい土産物を作っているんだ」

「最初はウッドロウ様まんじゅうとか考えていたんですが、おじいちゃんがダメだって言うんです。その代わりにアドバイスとして、ファンダリアの木材のPRをしてみたらどうだって」


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bkm

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