この1年の間に作られた新たな港へ船は進んでいく。
「通称“白雲の尾根”か……年中霧が出ていては、開通がなかなか進まないのも無理はないな。実質、北部と南部が分断されてしまったわけだが」
「まあ北部はノイシュタットと大きな交流は無かったらしいから、特に大きく何か変わったわけではないらしいがな。此方としては有難い話だが……」
「支援にはその土地の特色も考えなければならないから、大変だな」
「かといって、手を抜くつもりはサラサラ無いがな」
不適な笑みを浮かべるとウッドロウは頷き、ふと疑問を口にした。
「ルーティ君はどうしているのだろうな……」
「さあな、クレスタに使いを出した時には既に居なかったし……。シスターの話ではフィッツガルドに向かったのは確からしいが」
「ふむ……既に到着しているのだろうか」
「どうだかな……」
約束を果たす為の船は、ゆっくりと皆に到着する。
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bkm
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