「前にね、セシルからレンズ貰ったのよ。それ、そういえば未だ孤児院に置きっぱなしだったなァって」
「お前にしては珍しいな」
「ホントにね。……処分した方が良いと思う?」
つまり“処分はしたくない”と彼女は言う。
それに対する答えをリオンは少し悩みながら答えた。
「内蔵するエネルギーが空になれば、一応は安全らしいがな。その辺りはレイノルズに相談すればいいんじゃないか? レンズを安全に処分する方法について研究を始めると言っていたからな」
「そうね……やっぱり専門家に訊くのが1番か。
……にしてもレンズは集まるかしらねェ……レンズ砲でかなり使ったとはいえ、レンズを持ったモンスターはまだまだワンサカ居るだろうし。レンズハンターはまだ出し惜しみしてる奴は居るだろうし、オベロン社製品も人間は強突く張りだから世間的価値がゼロだと分かっても便利なモノはなかなか手放せないモンよ、処分対象だったら尚更」
「それでもやらなくてはならないだろ。千年前はレンズ技術の破棄を選択したが、今回はレンズその物を破棄する……根本から何とかしなければ、何時かまた同じ事が起きないとも限らない。強突く張りなら尚更な」
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bkm
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