大きな揺れが起きる間隔は次第に短くなり、外郭の最期へのカウントダウンを彼等に教える。
その最中、一際大きな揺れが起きた瞬間ルーティがバランスを崩し倒れてしまった。
「い、っ……」
「ルーティっ」
すかさずスタンが駆け寄り、迷わず彼女を横抱きにし再び走り出す。
「ちょ、っ……」
最初は驚いたルーティだが、すぐに落ちない様にと彼の首に腕を回した。
「……この音は、……!」
何かを聞き取ったらしいフィリアは前方を指差す。直後皆の視界に、滅茶苦茶な動きで壁を破壊している半壊常態の大型機兵の姿があった。
「デカブツが……ウッドロウ!」
「任せろ!」
リオンは短剣を、ウッドロウは携帯しているサバイバルナイフを抜き機兵に接近する。
ひたすら腕を振り回し無差別無く周りを破壊する機兵の足元を取ったウッドロウは、素早く足の関節部分にナイフを突き立て一気に引いた。すると巨体はバランスを崩し、ウッドロウが離れると同時にリオンが背部にある剥き出しの動力部分に刃を走らせ破壊する。
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