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 後ろに居る3人は軽く頷き、1人は自分の手首にあるブレスレットに触れた。

 青年は己に言い聞かせる。


「でも……俺は弱いな、沢山の人に支えられて、守られて、此処まできて……それで……それなのに、まだ迷ってる」

《それが人間、というモノだろう》

「うん……だからさ、俺は恥じない生き方をしたい……いや、してみせる。今度は俺が支えて、守って……お前を何時か越えて見せるよ」

《……そうか、期待はしておこう》


 一瞬強い揺れが起きたと同時に彼は構えた。


《お前ともにあった事を誇りに思うぞ、スタン・エルロン》

「ああ、俺もだ」


 一呼吸置き、その手に力を込める。


「今までありがとう……ディムロス」

《ありがとう、スタン》


 最後の剣を立てると同時に輝きは増す。その数秒視界に入れた後、ソーディアンマスター達は最後の使命を果たすソーディアン達に背を向け走り出した。


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bkm

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