「……分かってるさ……ここでやらなきゃ、今地上に居る人達、犠牲になってしまったヒューゴさん達……それに、セシルがやった事が無駄になる……!」
選択肢なんて最初から無い、覚悟決める事しか出来ない。
スタンの苦悩も、ディムロスの言葉も、他の者達は皆理解していた。
「この事を、俺達に話さなかったのは……全力で戦える様に考えてくれたからなんだよな……」
《お前達を、信用していないわけではないんだがな》
「分かってる、きっとそれは間違ってない」
断言した彼の眼には、先程までは無かった強さがあった。何時も彼自身とはまた違う、強い意思がある。
そこへルーティの大きな溜息が挟まれる。
「あー止め止め! つまりは、アトワイト達のお願いを叶えればいいわけでしょ? アトワイト達はやっと目的を達成出来る、地上は助かる、万々歳じゃない」
《身も蓋も無いわね》
「だってその通りでしょ。何時までもしみったれるのガラじゃないし」
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