「シャープネス!」
本来ならば広域効果の無い身体強化の術をルーティは無理矢理仲間全員にそれを掛けた、それも効力を底上げして。当然術者には必要以上の負担が掛かり、それは術を受けた側も同じ。だが今はそんな事はどうでもよかった。
1秒でも早くミクトランを討つ、それが彼等の成すべき事。
《神の眼の出力がどんどん上がっていくのう》
「往生際が悪いですわ!」
また剣が2本、真上からフィリアを狙うも、彼女はクレメンテを片手に迎え撃つ。
「逃しません!」
小さな一点2ヶ所に晶力が集中し、剣が通過した瞬間それは十字に破裂する。
「ジャッジメント!!」
一点集中により2本の刃にヒビが走った。それでも尚向かってくる剣に対して、クレメンテを横に構える。
ミクトランの制御下にある神の眼の出力が上がってきている事でソーディアンの力も、マスターの身体能力も抑え込まれつつあった。元々ソーディアンは神の眼に対する抵抗力を持つが、現在の神の眼は強化を施し状態でもそれを凌駕している。
一点集中の攻撃が当たったのも奇跡に近い。
「負けません!!」
支援晶術が無ければこんな事はしなかっただろう。
フィリアは1本を避けると同時に横薙ぎで砕き、残ったもう1本はウッドロウの一太刀が破壊する。
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bkm
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