立ち上がり彼は続ける。


「そう、ずっと思っていた……セシルの為なら、命を捨てる事だって惜しくはなかった……」


 今までに無い力でシャルティエは握られる。


「だが現実はどうだ……!? 捨てると覚悟した家族は皆僕を護り、なのに僕は大切なモノ1つ護れない……! 目の前から消えるのを見ているだけだ……!」


 切っ先が天上王に向けられる。


「僕は憎む、無力な自分を、僕から全てを奪おうとする貴様をな!」

「貴様が勝手に惚れただけの事、シワトルが相手では仕方ないかもしれんがな。だが、そもそも認めるわけがないだろう」


 膨大な晶力が天上王を中心に渦巻き、ソーディアンマスター達に物理的な圧力を掛けた。


「我々兄妹を裂こうとする貴様は我々の障害に過ぎない。我々の世界を脅かす貴様等は侵略者でしかない。
 家族の絆を汚そうとする貴様等は“悪”と呼ぶに相応しいだろう」

「なにが、絆ですか……貴方はただの暴君ですわ……!」

「よもや、実の妹にまで、手を掛けるとはな……」


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bkm

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