真っ先に理解したのはディムロスだった。


《まさか貴様、自分の妹をレンズと同化させたのか!?》

「外見、思考能力をそのままに異物を受け入れたそれは、ソーディアンマスターを越えた資質とでも言うべきか? おかげで不自由だった彼女の身体も治癒し、好調だった技術開発は更に拍車が掛かったな。……その代わり、レンズに対して強い抵抗力のあるソーディアンが天敵となってしまったが」


 それが“悪い事”なんぞ微塵にも思っていないであろうミクトランは何がおしいのか笑い、続けた。


「本当に、神の眼とは素晴らしい代物だ」

「神の眼だと……!?」


 この男は、自分の妹に何をした。よりによって、神の眼を使って何をしたというのだ。

 皆の中に構築されていく最悪の仮定は、元凶の言葉で現実となる。


「シワトルは私が神の眼から作り上げたコアクリスタルを心臓とし活動している。身体が滅びようと、コアクリスタルが破壊されぬ限り彼女自身が滅びる事は無い」


 何なのだろうかこの男は、そう思うのも今更かもしれないが本当にそう思うしかない。


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bkm

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