天上王である彼女の行動はミクトランに反旗を翻すモノ、明確な反抗の意思を誰にも見せなかったのは誰も知らない“迷い”が原因なのだろう。
だが今の彼女は天上王としてそこに居る、感情の無いまるで人形の様な眼が意味している事が何を示しているのかはスタンでも理解出来る。
シャルティエを突き付けリオンは全ての元凶を睨み付けた。
「彼女を解放しろミクトラン……!」
「何を馬鹿な……シワトルは自らの意思で天上王となったのだ、貴様にそんな事を言われる筋合いは無い」
リオンの意図を理解した上でか、それとも心の底からそう思ってなのか、ミクトランは至極楽しそうに返す。
「ベルクラントを兵器転用させ、ベルセリウムの結合方法を見出だしたのはシワトルだ。妹はその類い稀な才能で天上軍の基礎を作り上げ、そして地上軍に亡命を考えていた研究者達がダイクロフトで密かに作っていたコアクリスタルを残っていたデータの欠片から完成させた」
《あのデータは解析不可能な程に破壊した筈じゃ……それを復元させたというのか……!》
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bkm
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