それがさも当然であるかの様にミクトランは笑い、告げた。
「だが、彼等は地上人の肉体なんぞ必要としない、正真正銘の天上人だ。地上の遺伝子なんぞ微塵も無い、この世界の人間よ」
「ふざけるな! 人間を……命を何だと思ってるんだ!!」
「人間の母親から産まれれば人間だとほざくか、小僧。定義などというのは曖昧なモノだ、常に変化する、天上王たる私は新しい定義を築いているだけだ」
「何が定義だ! 色んな人を自分の為だけに犠牲して、それを笑って、侮辱するお前は、王なんかじゃない!」
叫ぶスタンに向かいミクトランの傍から光の矢が放たれ、ディムロスの炎がそれを防ぐ。
ミクトランは笑い飛ばした。
「貴様に私を否定する資格は無い。私は“天上という大地の為に”行動をしてきた、貴様等と何が違うというのだ」
「天上にはアンタしか居ないけど、地上ではこの外郭をぶっ壊してほしいって話で持ちきりよ。大体必要無いモノわざわざ作ってさァ……当然今の世界にとってアンタは悪以外の何者でもないわけ、んでもって悪はぶっ倒されるのが今も昔も変わらない定義ってヤツよ」
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bkm
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