だがそれを覆す程のモノが、最上部に到着した彼等を驚愕させた。
「何だ、あれ……人……?」
壁を埋め尽くす程に並んだ機械仕掛けの入れ物の小窓から見える人の形をした“何か”。何かと称してしまうのは、本当に人の形をしているだけだからだ。
それが壁一面に並んでいる、どれも同じ。言い表せない恐怖が彼等を襲う。
《コレは……人造人間……!?》
《そんな……ミクトランは、ここまで……》
ソーディアン達は言葉を失っている。
「人造人間って……?」
「言葉通り、人の手で科学的に造られた人間の事だろう」
スタンの疑問に答えるリオンだが、自分の言葉が信じられないのか落ち着きが無い。隣に立つウッドロウですら表情を崩している。
絶句するフィリアの代わりにクレメンテが分析した。
《機兵が此処まで来ないのも頷けるというもの……じゃが実行するには、人間という生物の遺伝子情報を寸分の狂いも無くデータ化しなければ……》
「い……遺伝子情報のデータ化、なんて……そもそも機械なら簡単、ですが……常に変化の可能性がある生物のデータ化なんて……」
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bkm
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