アトワイトはそう説明するが、何処か納得していない様な感じを受ける。
その理由を言葉にしたのはディムロスだった。
《ミクトランの事だ、自らの手で我々を叩き潰すという意思の表れもあるかもしれんな……》
「神の眼があれば、機械も、仲間も必要無いってわけか……俺には全然分からないな」
《分からなくていい、奴を理解出来るのは奴自身だけだ》
誰も理解出来ない男、だからこそ一刻も早く決着をつけなければならない。理解出来ない事を平然とやってのける、その恐ろしさは身に染みている。
どうしても焦る気持ちを落ち着け、ソーディアンマスターは更に上を目指し駆けた。
「……何か、ちょっとだけ身体が重い……?」
《神の眼の影響だろうな……ミクトランめ、千年前より神の眼の出力を上げているか……》
身体にのし掛かる“何か”は進む程に強くなっていく。動けなくなる程ではないが、当然気分が良いものではない。
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