最上部が近付いていくにつれ、彼の影響力が大きくなっているとリオンは感じていた。
《……あれ、何か変な感じ……》
誰一人欠ける事無くもうすぐ到着するという辺りでシャルティエが呟いた。同じモノを他のソーディアンも感じているらしく、マスターを止めた。
「あ……敵が、止まった?」
「ていうか、退いてってない?」
ソーディアンマスターを止めようと機械音を響かせていた機兵達が、何故か退いていた。勿論、特別ソーディアンマスターが何かしたわけではない。
この状況の心当たりをクレメンテが話す。
《神の眼の影響かもしれんな。機兵もレンズが動力じゃ、神の眼のエネルギーに当てられて暴走でも始められたら洒落にならん》
《俺の記憶が正しければ、千年前は最上部にも機兵が居たと思うんだが》
《当時は人間も沢山居たからじゃないかしら。でも今はミクトランしか居ない……流石にあの数を暴走しない様に操るのは難しい筈よ》
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